浅煎り、深煎りって一体なに!?コーヒーは『 焙煎度 』で選ぶべし!

焙煎度

コーヒー屋さんに行くと、コーヒーには浅煎り深煎り、更には中煎りなどがありますよね。

だけどこれって一体何がどう違うのだろう?

コーヒーのことをもっと色々知りたいという方に、今回は『コーヒーの 焙煎度 の違い』について、イチから解説していきたいと思います!

■浅煎り、深煎りとは?

コーヒー豆というのは、生の状態から「焙煎」という熱を与える工程を経て、普段ぼくたちが目にするような茶褐色の豆になります。

この熱を与える時間が短い(焙煎の浅い)豆が浅煎り、対して熱を与える時間が長い(焙煎の深い)豆が深煎りで、その中間に中煎りという焙煎度があります。

見た目にも違いがあり、浅煎りから深煎りにかけて段々と色が濃くなっていきます。

ちなみに、この焙煎度には明確な基準が実はなくて、お店によって判断基準がバラバラだったりします。

同じ焙煎度の豆でも、ある店では中煎りと呼んでいるけど、ある店では深煎りと判断されたりします。

一応、色差計などで豆の色を測ることで焙煎度を数値化することはできますが、今のところあまり一般的ではありません。

ということで、焙煎度は絶対的な指標とは言い難い部分もありますが、目安のひとつとして考えて頂くと良いかと思います。

では、それぞれの焙煎度には、一体どういった特徴があるのでしょうか?

■浅煎りの特徴

浅煎りの豆をチェック

①個性溢れる酸味

店でお客様にコーヒーの好みについて伺ったとき、「酸味が苦手で…」という話を良く聞きます。コーヒーの酸味についてネガティブなイメージを持たれてる方が本当に多いように感じます。

抽出から時間が経ったコーヒーは、キナ酸と呼ばれる成分による酸味が段々と強くなってきます。元々苦味に特徴のあるような深煎りのコーヒーの場合、このキナ酸が苦味と入り混じったような形になることで、とても嫌な酸味に感じてしまうことがあり、このようなマイナスイメージを抱くようになっているのかもしれません。

浅煎りで適切に焙煎されたコーヒーの酸味からは、好みはあれど、決して嫌な印象を抱くようなことはないのではないかなと思います。

コーヒー豆が、元は果実の種であることを思い起こさせるような、フレッシュでフルーティな甘酸っぱさが感じられるはずです。

浅煎りの酸味は、豆によってそれぞれに個性が異なり、コーヒーの多様性が表れてくる部分なのです。

②苦味が少ない

苦味の総量は焙煎の進行に伴って増えていきますので、浅煎りの豆は苦味が少ないということになります。

質感も軽く感じられるため、重たい、あるいは苦味の強いコーヒーを避けたいという場合には浅煎りのコーヒーを選ばれると良いと思います。

■深煎りの特徴

深煎りの豆をチェック

①甘いカラメル香

実はコーヒーの甘みというのはどういった成分由来なのかはっきりとわかっていないところがあるそうです。でも確かにコーヒーには甘みを感じますよね。

深煎りコーヒーの甘みは、浅煎りのフルーティな印象の甘みとは違い、焙煎の熱による化学反応(メイラード反応)で生まれる甘みの印象がより強く感じられます。砂糖を煮詰めたときのカラメルのような甘みです。

おそらくコーヒーの甘みというのは、香りや酸味、苦味などの様々な成分の複合的な結果によって印象として感じるものなのかなというのが、ぼくの個人的な意見です。

要するに実際に甘いということより、甘く感じるということなのかなと思います。

②深いコクと苦味

先ほどのメイラード反応によって生まれる褐色色素という成分は、苦味と質感の元になります。

焙煎が進行していき、この褐色色素が増えるにつれて苦味が強く、質感も重く感じるようになります。

適度に深煎りに焙煎されたコーヒーからは、非常に心地よい苦味と深いコクを味わうことができます。

③酸味が少ない

焙煎の進行に伴い酸味の総量は一度増加しますが、その後、酸の熱分解により徐々に減少していきます。

深煎りになる頃には苦味が形成されてくることもあり、酸味はかなり感じにくくなります。

■中煎りの特徴

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①バランスの取れた味わい

先に挙げた浅煎りと深煎りの中間点に位置する焙煎度が中煎りになります。

酸味と苦味のバランスは焙煎の経過によって刻一刻と変化していきますので、どの時点で焙煎を止めるかで味わいは全く変わってきます。

中煎りの絶妙なポイントに焙煎を合わせられれば、酸味や苦味、コクなどの様々な要素がバランス良く調和された柔らかな飲み心地のコーヒーになります。

万人受けするような、どなたでも飲みやすいコーヒーと言えるかと思います。

■コーヒーは『 焙煎度 』で選ぶべし!

ここまでに述べたように、コーヒーは焙煎度で味の傾向が大きく変わってきます。

店側がコーヒーにどういった商品名をつけようかと考えたときに、わかりやすくするために『ブラジル』や『コロンビア』などの国名、あるいは『◯◯農園』といった農園名や、『マンデリン』や『キリマンジャロ』といった特定銘柄(特定銘柄についてはまた別に記事で書いてみたいと思います)と呼ばれるものをつけることが多いのですが、一番の味の違いはそういったものではなく、「 焙煎度 」なのです。

コーヒー豆を選ぶ時、まずは自分の好みの焙煎度を見つけてみると良いと思います。

軽やかな酸味の浅煎りか、
重厚なコクと苦味の深煎りか、
バランスの良い飲みやすさの中煎りか。

どのお店でも大抵焙煎度は書いてあると思います。

あとは店によって、様々なブレンドや国・地域のコーヒー豆を扱っていると思いますので、その中から気になったものを選んでみてほしいと思います。

■まとめ

以上、コーヒーの『 焙煎度 』について解説してみました。

コーヒー豆選びにはわからないことも多いと思いますが、ぜひまずは焙煎度に着目してみてもらいたいと思います。

この記事が皆さんのコーヒー豆選びの参考になれば幸いです。

皆さんのコーヒーライフがより良いものとなりますように。

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